システィーナの聖母
画家 ラファエロ・サンツィオ →Sixtinische Madonna (Sistine Madonna) / アルテ・マイスター絵画館(ドレスデン)
下端にいる二人の天使は、祭壇画全体のほんの一部分である。その上には聖母子、左右の聖人、足元の雲が広がる。天使を見つけた後は、二人の視線がどこへ向かうかをたどり、祭壇画全体へ戻りたい。一部分を、元の大きな場面へつなぎ直す見方である。
何が描かれているか
雲上の聖母マリアが幼いキリストを抱き、左右に聖シクストゥスと聖バルバラが立つ。下端では、二人の天使が手をついて見上げている。
縦269.5センチ、横201センチの大きな祭壇画である。下の天使から聖人、聖母子へ視線と身ぶりがつながり、画面の高さを生かしている。
作品の見どころ
二人の天使だけを切り取ると、台に寄りかかる子どものようにも見える。全景へ戻ると、宗教的な群像を支える下端に置かれた意味が分かる。
有名な部分画像と全景を行き来すると、切り取る範囲によって作品の意味や大きさの感じ方が変わることを確かめられる。聖シクストゥスと聖バルバラの位置まで見ることで、天使が大きな上下構成のどこに置かれたか理解できる。
制作背景
1512年夏、教皇ユリウス2世がピアチェンツァのサン・シスト修道院聖堂の祭壇画として注文した。表示年代は1512–1513年である。
1754年にドレスデンのコレクションへ移った。制作時の教会での役割と、後に複製を通して得た名声は別の時代に属する。最初の設置場所と現在の所蔵先を同じものとして覚えないことも大切である。
出典・画像について
画像はWikimedia CommonsのPD-Art複製です。忠実複製の扱いには法域差があります。
画像:ラファエロ《システィーナの聖母》/Raphael, The Sistine Madonna, Gemäldegalerie Alte Meister, SKD. Google Arts & Culture, via Wikimedia Commons.
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