1905~1916年
65歳頃

アポロンの戦車

画家 オディロン・ルドン →
The Chariot of Apollo / メトロポリタン美術館
馬に引かれた戦車が空を進み、青い広がりの中に明るい光が現れる。

何が描かれているか

馬に引かれた戦車が空を進み、青い広がりの中に明るい光が現れる。題名のアポロンは太陽と結びつく神で、古代の物語では戦車で空を渡る。しかし、画面の乗り手が必ずアポロン自身かどうかは慎重に見たい。神の息子パエトンの物語も同じ戦車に結びつくからだ。人物と馬の姿は色の雲に溶けこみ、神話の瞬間が夢のように見える。

作品の見どころ

馬の動きを上から下へ追うと、青い背景の中に黄や桃色が現れる。形がはっきりしたところと、色がにじんで輪郭りんかくを失うところが交互にある。戦車を引く速さを力強い線だけで示すのではなく、周囲の雲や光も動かすように描いている。少し離れて画面全体を眺めると、青と暖色の対比が強く感じられる。近づくと馬や人物の輪郭が見つかる。

制作背景

メトロポリタン美術館は1905年から1916年にかけての油彩ゆさい画として記録し、ルドンがこの題材を何度も描いたと説明する。同館は乗り手をアポロンともパエトンとも読める可能性に触れている。したがって、ここでは題名を用いつつ、登場人物を一人に断定しない。制作期間にも幅があるため、特定の一年に完成した作品として扱わない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
メトロポリタン美術館

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品資料(2026-09-27 確認)
画像:Odilon Redon《アポロンの戦車》/The Metropolitan Museum of Art / CC0
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-27 確認)
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