1653年
46〜47歳

ホメロスの胸像を見つめるアリストテレス

画家 レンブラント・ファン・レイン
Aristotle with a Bust of Homer / メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
哲学者アリストテレスが、詩人ホメロスの胸像へ手を置く。もう一方の手は腰の金鎖へ近づく。石の詩人、考える哲学者、金のメダルに表された権力者アレクサンドロス大王が、一つの身体の動きで結ばれる。

何が描かれているか

左の胸像は淡い光を受け、アリストテレスの手がその頭に触れる。人物の顔は半ば影に沈み、白いそでと金鎖が暗い衣装から浮かぶ。
視線、右手、左手の三つを追うと、絵の中で別々の人物と価値がつながる。

作品の見どころ

アリストテレスが名声と知恵のどちらを選ぶか悩んでいる、と内心まで断定する必要はない。
画面に確かにあるのは、詩人の胸像へ触れる手と、権力を示す金鎖の近くへ置かれた手である。物の配置から考える余地を作る物語画として見たい。まず胸像へ触れる右手、次に人物の顔、最後に金鎖近くの左手を見ると、三つの要素の関係を自分で考えられる。答えを表情だけに求めず、材質と手の位置を比べるのが入口になる。

制作背景

1653年、シチリアの収集家アントニオ・ルッフォの注文で制作された。
古代の三人を説明的に並べず、胸像、金鎖のメダル、哲学者の手で結びつけている。石、布、金属、肌の描き分けも重要である。カンヴァスに油彩ゆさい、143.5×136.5センチで、メトロポリタン美術館が所蔵する。

作品情報

寸法
143.5 × 136.5 cm
材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
メトロポリタン美術館
目録
61.198

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品ページ2026-09-07 確認)
画像:Rembrandt van Rijnホメロスの胸像を見つめるアリストテレス》/Rembrandt van Rijn, The Metropolitan Museum of Art, CC0.
画像の出典 / CC0 1.0 / The Met Open Access(画像情報:2026-09-07 確認)
メトロポリタン美術館のOpen Access画像です。
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