帽子をかぶったレンブラントが身体を斜めに向け、石の欄干へ腕を置いてこちらを見ている。巻き毛や口ひげ、ゆったりした袖が細い線で描かれ、上半分には広い余白が残る。まず明るい部分と暗い部分を見比べ、線の密度や向きへ目を移したい。
何が描かれているか
帽子をかぶったレンブラントが身体を斜めに向け、石の欄干へ腕を置いてこちらを見ている。巻き毛や口ひげ、ゆったりした袖が細い線で描かれ、上半分には広い余白が残る。
まず明るい顔と暗い帽子を見比べ、次に腕から欄干へ視線を下ろしたい。身体は横向きでも顔をこちらへ戻すため、紙の向こうにいる人と目が合うように感じられる。
作品の見どころ
頬には間隔を空けた線、帽子や衣服には重なった線が見える。同じインクの色でも、線を密にする部分と紙を見せる部分を組み合わせて、顔の丸みと衣服の厚みを作っている。
エッチングは、金属板に描いた線を薬品で腐食させる技法である。この作品では、板を針で直接引っかくドライポイントと、刃のある道具で線を彫るビュランも併用している。
制作背景
1639年、レンブラントは32〜33歳だった。油彩と並行して版画を制作しており、自分の顔も繰り返し題材にした。絵具の色を使わず、人の姿を線と紙の明暗へ置き換えている。
掲載するのはメトロポリタン美術館の第2状態の刷りである。「状態」とは版に手を加えた段階のことをいう。一枚の自画像から、姿を描くことと版を作ることの両方を見られる。
作品情報
寸法
版面 20 × 16 cm/紙 21.1 × 16.8 cm
材質・技法
紙にエッチング、ドライポイント、ビュラン(第2状態/全2状態)
出典・画像について
掲載画像と寸法・技法は所蔵番号29.107.25の刷りに対応。美術館がCC0で公開する全景画像を使用。
画像:レンブラント《石の欄干にもたれる自画像》/石の欄干にもたれる自画像 — レンブラント / The Metropolitan Museum of Art; H. O. Havemeyer Collection, Bequest of Mrs. H. O. Havemeyer, 1929
メトロポリタン美術館がCC0で提供する全景画像です。
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