丘に立つ三本の木の向こうへ、低い土地と大きな空が広がる。左上から斜めの線が降り、厚い雲の切れ間には明るい空がのぞく。木の黒いかたまりと空の白さが強く対照をなす。まず明るい部分と暗い部分を見比べ、線の密度や向きへ目を移したい。
何が描かれているか
丘に立つ三本の木の向こうへ、低い土地と大きな空が広がる。左上から斜めの線が降り、厚い雲の切れ間には明るい空がのぞく。木の黒いかたまりと空の白さが強く対照をなす。
木だけでなく小さな人々も探してみたい。左下の水辺には釣りをする二人、右の丘には素描する人物がいる。自然の大きな動きの下で、それぞれの日常が続いている。
作品の見どころ
雨を思わせる長い斜線と、枝葉の細かな線を見比べると、方向や密度の違いが分かる。線が重なる雲や前景は暗く、線の少ない遠景は淡いので、色を使わずに奥行きが生まれる。
金属板の線を薬品で腐食させるエッチングに、道具で直接彫る方法や針で引っかくドライポイントを組み合わせた。空、木、地面を同じ調子で埋めず、質感を描き分けている。
制作背景
1643年の風景版画で、レンブラントが36〜37歳の時の作品である。所蔵館は、風が吹き雨の降るオランダの天候を表した作例として紹介している。空の変化が風景の主役にもなる。
紙の上で一本ずつの線を見ると、遠い土地まで広がる景色の作り方が分かる。美術館が所蔵するこの刷りの版面は縦21.3センチで、掲載情報は別の刷りの寸法と混ぜていない。
作品情報
寸法
版面 21.3 × 27.8 cm/紙 21.3 × 28.3 cm
材質・技法
紙にエッチング、エングレーヴィング、ドライポイント
出典・画像について
掲載画像と寸法・技法は所蔵番号29.107.31の刷りに対応。美術館がCC0で公開する全景画像を使用。
画像:レンブラント《三本の木》/三本の木 — レンブラント / The Metropolitan Museum of Art; H. O. Havemeyer Collection, Bequest of Mrs. H. O. Havemeyer, 1929
メトロポリタン美術館がCC0で提供する全景画像です。
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