1918–1919年
76〜78歳頃

水浴する女たち

画家 ピエール=オーギュスト・ルノワール
Les Baigneuses / オルセー美術館(パリ)
風景の中に大きな裸体の女性たちを置き、肌、木、水、地面を流れるような筆でつないだ晩年の大作である。1880年代の《大水浴図》より輪郭りんかくは柔らかく、身体は風景と同じ色の流れの中へ置かれている。

何が描かれているか

手前に二人の裸体の女性が大きく横たわり、後ろにも複数の女性が水辺と木々の間に見える。
肌は赤、ピンク、黄色みのある色で描かれ、背景の緑、青、茶色と密接に重なる。

作品の見どころ

手前の二人は画面をふさぐほど大きいが、輪郭線だけで背景から切り離されていない。腕、背中、脚の曲線が地面や水の曲線と繰り返され、人物と自然を一つの装飾的な画面にまとめる。
個別の物語より、色と形の反復を見たい。まず横長の画面に広がる二人の大きな裸体を見て、次に水辺、木々、遠景へ視線を広げる。身体の輪郭と風景の曲線が繰り返され、肌の赤みと青緑の背景が強く対照する。解剖の正確さだけで評価せず、人物と自然を一つの色と形の流れにまとめる方法を見る。大画面を少し離れて眺めると全体像がつかみやすい。

制作背景

ルノワールは1910年以後、屋外の裸体群像へ改めて取り組んだ。オルセー美術館はこの作品を、晩年の実験を代表する「絵画的遺言ゆいごん」と位置づけている。
これは画家本人が残した題名ではなく、所蔵館による評価として紹介する。カンヴァスに油彩ゆさいで、同館所蔵。
「絵画的遺言」は所蔵館の評価です
この表現は画家本人が残した題名ではなく、オルセー美術館による位置づけとして紹介しています。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
オルセー美術館

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品ページ2026-09-08 確認)
画像はWikimedia CommonsのPD-Art複製です。忠実複製の扱いには法域差があります。
画像:Pierre-Auguste Renoir水浴する女たち》/Pierre-Auguste Renoir, The Bathers, Musée d'Orsay, via Wikimedia Commons.
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-09-08 確認)
忠実な美術作品複製の法的扱いには法域差があります。
間違いを見つけたら、教えてください →