1776年頃
53歳頃

マイ(オマイ)の肖像

画家 ジョシュア・レノルズ
Portrait of Mai ('Omai') / ナショナル・ポートレート・ギャラリー/J・ポール・ゲティ美術館
太平洋から来た一人の人物を描きながら、英国側の異国観も映し出す。

何が描かれているか

ライアテア島出身のマイが等身大で立ち、片手を腰へ置き、もう一方の腕を外へ伸ばす。白いターバン風の布と長い衣をまとい、裸足の身体が山と空の前に大きく浮かぶ。
英国では「オマイ」と呼ばれたが、現在は本人の名に近い「マイ」も用いられる。衣装は特定の太平洋地域の服を忠実に写したものではなく、レノルズが組み合わせた異国的な装いである。

作品の見どころ

堂々とした全身像と大きな身ぶりは、貴族や英雄の肖像に使われる規模を与える。肌、白い布、広い空を明るくし、人物を小さな珍品としてではなく画面の中心へ置く。
一方、ターバン風の布やゆったりした衣は欧州の「異国」を示す型でもある。個人への敬意と、英国の観客が期待した想像上の異国性が同時に存在するため、どちらか一方だけで読めない。

制作背景

マイはクック船長の第2回航海に同行して1774年に英国へ到着し、上流社会で注目を集めた。1776年に太平洋へ戻り、レノルズの肖像はその滞在中に描かれた。
作品は2023年に英国ナショナル・ポートレート・ギャラリーとJ・ポール・ゲティ美術館が共同取得した。人物の移動は探検、植民地拡張、見世物的な好奇心の時代背景と切り離せない。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ナショナル・ポートレート・ギャラリー/J・ポール・ゲティ美術館
位置づけ
英国を訪れたライアテア島出身の人物を等身大で描き、古典的身ぶりと欧州の異国観を重ねた。

出典・画像について

画像:Sir Joshua Reynoldsマイ(オマイ)の肖像》/マイ(オマイ)の肖像 — Sir Joshua Reynolds / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
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