受胎告知、三博士の礼拝、神殿奉献を一つの三連画にまとめる。
何が描かれているか
左の板では天使が聖母に受胎を告げ、中央では東方から来た三人の博士が幼子を礼拝する。右の板では幼子が神殿に連れて来られる。誕生にまつわる三つの場面を一つの祭壇画に並べた。中央の小屋に集まる人々と左右の建物を見比べると、室内と外の景色が板をまたいで続くように感じられる。
作品の見どころ
中央の博士たちの衣や贈り物は華やかだが、画面の中心は幼子に向かう手と視線である。左の静かな室内、中央の人の集まり、右の神殿という場の変化も楽しめる。柱、窓、屋根の線を追うと、三つの板を別々に描きながら一つの世界につなごうとした工夫が見える。額縁を含む三連画の形も、物語を順番に読む手掛かりになる。
制作背景
ミュンヘンのアルテ・ピナコテークは1455年頃の作とする。作品はケルンの聖コルンバ教会の聖母礼拝堂に置かれていたが、同館は礼拝堂を建てたヨハン・リンクを画中の寄進者とは見なしていない。教会名が作品名に残っていても、画面にいる人物の名前や注文主を同じように決めつけられない。現存する三枚の板は、その礼拝堂で見られた場面を伝える。
出典・画像について
画像:Rogier van der Weyden《聖コルンバの祭壇画》/Yelkrokoyade / CC BY-SA 4.0
撮影者YelkrokoyadeのCC BY-SA 4.0写真。所蔵館規程や文化財制度の扱いには地域差があります。
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