1460年頃
60歳頃

磔刑たっけいと悲しむ聖母・聖ヨハネ

画家 ロヒール・ファン・デル・ウェイデン →
The Crucifixion, with the Virgin and Saint John the Evangelist Mourning / フィラデルフィア美術館
二枚の板に、悲しむ聖母と磔刑のキリストを対置する。

何が描かれているか

左の板では聖母マリアが気を失うように崩れ、聖ヨハネが身体を支える。右の板には十字架につけられたキリストが一人で立つ。背後に吊られた鮮やかな赤い布が二つの場面をつなぎ、余計な風景を省いた空間に悲しみを集めている。二枚を並べて見ると、生きる人の動きとキリストの動かない身体が対照的である。

作品の見どころ

赤い布の四角い面をまず見て、そこに沿って人物の姿をたどりたい。左で倒れる聖母の衣は斜めに流れ、ヨハネの腕がその重さを受ける。右ではキリストの身体と十字架がまっすぐ立つ。形の違いが、同じ出来事に対する悲しみと犠牲を分けて示す。細部を増やさず、大きな色面と手足の位置だけで二つの板を結び付けている。

制作背景

フィラデルフィア美術館は1460年頃のロヒール作品として記録する。一般的な三連画ではなく二枚組の祭壇画さいだんがで、二つの場面を近い大きさで向き合わせた。所蔵館の説明は、聖母の苦しみとキリストの死を一続きに見る構成を強調する。画面の赤い布や石の床を実際の風景と取り違えず、祈りのために整理された浅い舞台として見ると読みやすい。

作品情報

材質・技法
板に油彩ゆさい
所蔵
フィラデルフィア美術館(102845)
作者表記
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン

出典・画像について

出典:フィラデルフィア美術館 作品記録(2026-09-25 確認)
画像:Rogier van der Weyden《磔刑と悲しむ聖母・聖ヨハネ》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-25 確認)
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この画家について本で読む

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