1443年以前
30~40代頃

十字架降架

画家 ロヒール・ファン・デル・ウェイデン →
The Descent from the Cross / プラド美術館
十字架から降ろされたキリストと、倒れ込む聖母を狭い空間に描く。

何が描かれているか

十字架から降ろされたキリストの身体を、人々が腕と布で支えている。左下の聖母マリアは力を失って倒れ、そばの女性と聖ヨハネが受け止める。右端ではマグダラのマリアが身をかがめる。金色の奥壁と浅い箱のような空間の中に、十人ほどの人物が重なり、場面の外へ視線が散らない。

作品の見どころ

キリストの身体の曲線と、倒れた聖母の姿を見比べたい。両者の腕や胴の傾かしきが呼応し、母が息子の苦しみをともに負うような構成になっている。人物の衣の赤、青、緑は狭い画面の中でも見分けやすく、手の置き方を追うと誰が身体を支えているか分かる。上部の張り出しと金地は、彫刻を納める祭壇の箱も思わせる。

制作背景

プラド美術館は制作を1443年以前とし、ルーヴェンの石弓射手組合の礼拝堂のための作品と説明する。画面上部の小さな石弓は、依頼した組合を示す印である。キリストを降ろす瞬間を、遠い風景ではなくすぐ目の前の浅い空間に置いた。絵の形そのものが祭壇の装飾に似ている点も、元の置き場所を考える手掛かりとなる。

作品情報

材質・技法
板に油彩ゆさい
所蔵
プラド美術館(P002825)
依頼先
ルーヴェンの石弓射手組合の礼拝堂

出典・画像について

出典:プラド美術館 作品記録 / CODART Canon 作品解説(2026-09-25 確認)
画像:Rogier van der Weyden《十字架降架》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-25 確認)
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