1445年以前
40代前半頃

ミラフロレスの祭壇画さいだんが

画家 ロヒール・ファン・デル・ウェイデン →
Miraflores Altarpiece / ベルリン絵画館
三つのアーチに、誕生から哀悼と復活後の再会までを並べる。

何が描かれているか

三枚の細長い板に、それぞれアーチで囲まれた場面がある。左で聖母は生まれた幼子おさなごを抱き、中央では死んだキリストを前に悲しみ、右では復活した息子と向かい合う。誕生、死、再会という時間の離れた出来事を、同じ形の枠の中へ並べた。見る人は左から右へ進みながら、母と子の関係の変化をたどれる。

作品の見どころ

三つのアーチの形をまず比べたい。中央の悲しみは左右と同じ枠に収まり、物語がばらばらにならない。小さな空間の中でも人物の衣の重なり、手の位置、背景の建築がそれぞれ違う。左の幼子を抱く手と、中央で身体を支える手を見比べると、同じ母子が別の時を生きていることが伝わる。同じ形の枠をたどることで、独立した場面が一つの物語になる。

制作背景

ベルリン絵画館は、カスティーリャ王フアン2世が1445年にミラフロレス修道院しゅうどういんへこの作品を贈った記録を紹介する。失われた修道院文書の引用には画家を示す名もあり、現存作品とロヒールを結ぶ珍しい同時代資料となる。そのため制作は寄贈以前と考えられる。三枚の由来を支える文書がある点は、帰属を考える際にも重要である。

作品情報

材質・技法
オーク板に彩色
所蔵
ベルリン絵画館(534A)
記録
1445年にカスティーリャ王がミラフロレス修道院へ寄贈

出典・画像について

出典:ベルリン絵画館 作品記録(2026-09-25 確認)
画像:Rogier van der Weyden《ミラフロレスの祭壇画》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-25 確認)
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この画家について本で読む

ロヒール・ヴァン・デル・ウェイデン 情動と優美のフランドル画家
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