1460年頃
60歳頃

ある女性の肖像

画家 ロヒール・ファン・デル・ウェイデン →
Portrait of a Lady / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
白い頭布と黒い衣の女性が、伏し目がちに手を重ねる。

何が描かれているか

白い薄布で髪を包んだ女性が、黒い衣の前で両手を重ね、視線を下げている。背景には建物や道具がなく、顔と手、赤い帯が目に入る。鼻や頬の淡い陰影と黒い衣の境目が、身体を静かに浮かび上がらせる。名前や職業を示す文字はなく、誰を描いた肖像かは分かっていない。

作品の見どころ

頭布の折り目から顔へ、さらに赤い帯と金色の留め具へ視線を動かしたい。透ける白い布と、光を吸うような黒い衣の質感が対照的である。細く組んだ指先は画面の下端に置かれ、顔だけでなく手の緊張も伝える。女性の目元は伏せられているが、見えない先を想像させる。背景を簡潔にしたことで小さな表情の違いが目立つ。

制作背景

ワシントン・ナショナル・ギャラリーは1460年頃のロヒール作品として所蔵し、人物の名は不明としている。衣装や髪の形から宮廷に近い身分を推測する説明もあるが、個人を特定する証拠とは別である。髪や衣装の描写は当時の流行を示しても、女性の氏名を教えるものではない。この肖像を、女性の名前が判明した記録として扱わない。

作品情報

材質・技法
板に油彩ゆさい
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー(1937.1.44)
人物
名前は分かっていない

出典・画像について

画像:Rogier van der Weyden《ある女性の肖像》/National Gallery of Art / CC0
画像の出典 / CC0(画像情報:2026-09-25 確認)
ワシントン・ナショナル・ギャラリー提供のCC0画像。
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この画家について本で読む

ロヒール・ヴァン・デル・ウェイデン 情動と優美のフランドル画家
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