1855年
27歳頃

パオロとフランチェスカ・ダ・リミニ

画家 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ →
Paolo and Francesca da Rimini / テート
抱擁、見つめる詩人、地獄を漂う恋人たちを三つの画面に描く。

何が描かれているか

横長の画面が三つに分かれている。左では、本を開いた男女が顔を寄せて抱き合う。中央には二人の男性が立ち、右では同じ恋人たちが暗い空間を漂うように抱き合っている。それぞれの区画の周囲には文字が書き込まれている。
ダンテの『神曲』地獄篇に登場するパオロとフランチェスカの物語である。テートは、夫に殺された二人が地獄を漂う場面を右に描き、中央のダンテとウェルギリウスがそれを見る構成と説明する。

作品の見どころ

左の座る姿と右の宙に浮く姿を見比べたい。どちらも抱擁だが、身体を支える場所が異なる。中央の直立する二人を挟むことで、恋人たちの出来事と、それを見つめる人の立場が一緒に示される。
左の本、中央の足元、右の暗い背景へ目を動かすと、三つの場面の色や空間の差が分かる。小さな人物でも、顔の向きや腕の線が物語を伝える手がかりになる。

制作背景

1855年の水彩で、掲載品はテート所蔵のN03056である。三つの区画を一組として眺める作品なので、ここでも一作品として数えている。
画面には原典からの引用もある。文字を飾りとして通り過ぎず、人物の姿と並ぶ物語の要素として見たい。下端と中央の文字を切り取らずに掲載している。

作品情報

材質・技法
紙に水彩
所蔵
テート(N03056)
制作年
1855年

出典・画像について

画像:Dante Gabriel Rossetti《パオロとフランチェスカ・ダ・リミニ》/Dante Gabriel Rossetti / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark / PD-Art(画像情報:2026-10-02 確認)
提供画像の全範囲を保持し、拡大・色補正・修復・切り取りなし。Commonsは二次元作品の忠実な複製をPD-Artとして扱い、Public Domain Markを表示しています。国・地域によって複製画像の扱いは異なります。Commonsには、テートが英国でこの複製に著作権を主張する旨の注意もあります。所蔵館の画像提供条件とは区別しています。
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