1908年
64歳頃

フットボールをする人々

画家 アンリ・ルソー
The Football Players / ソロモン・R・グッゲンハイム美術館
近代スポーツを、同じ顔と人形のような動作で不思議に整える。遠近法えんきんほうの不自然さを、独自のリズムへ変えた。

何が描かれているか

並木に囲まれた草地で、縞模様の服を着た四人の男性が楕円形のボールを追う。
ラグビーに近い競技を主題にするが、動作は激しい瞬間より人形のポーズのように止まる。楕円形のボールは中央上方に浮かび、四人の上げた腕と広げた脚がその周囲で左右対称に近い形を作る。

作品の見どころ

四人の顔や身体がよく似ており、腕と脚が左右へ反復する。個人の肖像より動きの型を見せる。
小さな木が奥へ並ぶが、人物との大きさの関係は不自然で、それが舞台のような空間を作る。縞の幅や服の色は少しずつ違うが、似た顔と姿勢が反復されるため、個人より競技の型が印象に残る。並木は等間隔に小さくなり、平らに見える人物の背後へ舞台のような奥行きを添える。

制作背景

1908年作。近代スポーツという新しい都市の余暇を、ルソー独自の平らな構成で描いた。
現在はソロモン・R・グッゲンハイム美術館所蔵。競技名を現代のサッカーだけに限定しない。題名にフットボールとあっても現代の競技区分をそのまま当てはめず、当時の新しい球技を描いた場面として見る。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ソロモン・R・グッゲンハイム美術館

出典・画像について

画像:Henri Rousseauフットボールをする人々》/フットボールをする人々 — Henri Rousseau / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
Public Domain表示の忠実な複製画像です。扱いは国・地域によって異なります。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

アンリ・ルソー作品集
遠藤 望 著 / 東京美術
約120点の作品を七つの切り口から見渡し、ルソーの野心、創作の試み、近代美術への影響まで掘り下げる作品集です。
楽天ブックスで見る →