何が描かれているか
並木に囲まれた草地で、縞模様の服を着た四人の男性が楕円形のボールを追う。
ラグビーに近い競技を主題にするが、動作は激しい瞬間より人形のポーズのように止まる。楕円形のボールは中央上方に浮かび、四人の上げた腕と広げた脚がその周囲で左右対称に近い形を作る。
作品の見どころ
四人の顔や身体がよく似ており、腕と脚が左右へ反復する。個人の肖像より動きの型を見せる。
小さな木が奥へ並ぶが、人物との大きさの関係は不自然で、それが舞台のような空間を作る。縞の幅や服の色は少しずつ違うが、似た顔と姿勢が反復されるため、個人より競技の型が印象に残る。並木は等間隔に小さくなり、平らに見える人物の背後へ舞台のような奥行きを添える。
制作背景
1908年作。近代スポーツという新しい都市の余暇を、ルソー独自の平らな構成で描いた。
現在はソロモン・R・グッゲンハイム美術館所蔵。競技名を現代のサッカーだけに限定しない。題名にフットボールとあっても現代の競技区分をそのまま当てはめず、当時の新しい球技を描いた場面として見る。