何が描かれているか
白い布の上に、ピンク色のろうそく、暗い緑の瓶、皿に載せた食べ物が置かれている。ろうそくは燭台に立ち、瓶には明るいラベルが付く。背後には赤茶色の椅子と、物の少ない壁が見える。
ろうそくと瓶は縦に長く、手前の皿と布は横へ広がる。壁や布の明るい色に囲まれることで、ろうそくの淡いピンクと瓶の暗い緑がそれぞれ目につく。
作品の見どころ
まず題名のろうそくを探し、隣の瓶との高さを比べてみたい。縦に立つ二つの形を見たあと、皿の横長の輪郭へ目を戻すと、少ない要素で組み立てた画面の配置が分かる。
画面を大きく表示すると、物の縁や色の境目を細かく見られる。そのあと実物の大きさを思い返すと、大きな風景とは違う、小さな卓上の眺めとしての距離感が生まれる。
制作背景
フィリップス・コレクションは1908年、油彩、カンヴァスの作品として記録する。寸法はおよそ縦16.2cm、横22.2cmで、ルソーの作品の中でも小型の画面である。
静物画とは、人の動きや物語を中心にせず、置かれた物を描く絵のこと。この作品を加えることで、密林の想像画や人物画だけでなく、日用品の形と配置を描くルソーの仕事も見られる。