大きな木々が手前を占め、道はその間を抜けて遠くの村へ向かう。
何が描かれているか
大きな木々が手前を占め、道はその間を抜けて遠くの村へ向かう。空には雲が広がり、地面は起伏に富む。人の住む場所を題名に掲げながら、建物はすぐには目立たない。まず樹木と土地の形が視線をとらえ、少しずつ奥へ進むと村が見つかる。若い画家が描いた早い時期の風景画だ。
作品の見どころ
左右の木は形をそろえて並ぶのではなく、幹の傾きや葉の密度を変えている。明るい空と暗い地面の差が強く、近景の複雑さと遠景の広がりを一枚で感じられる。道をたどっても、どこまで行けるかははっきりしない。風景を単なる地図のように説明せず、見る人が画面の中を探るように組み立てている。
制作背景
メトロポリタン美術館は1646年の板絵と記録する。この年はロイスダールの作品に見られる最も早い年記の一つで、画家は17~18歳ほどだった。同館は手前に絵具や透明な層が失われた部分があるとも説明する。今見える地形の曖昧さをすべて画家の意図と決めつけず、作品の状態も踏まえて眺めたい。後年の大きな風景とは違う、初期の試みが分かる。
出典・画像について
画像:Jacob van Ruisdael《遠くに村の見える風景》/Wikimedia Commons / CC0
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この画家について本で読む
明るい窓:風景表現の近代
柏木智雄・倉石信乃 著 / 大修館書店
17世紀のイタリアとオランダから風景表現の変化をたどる本。ロイスダールを含む展覧会の図録。
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