1905〜1906年
49〜50歳頃

ベドウィンのテント

画家 ジョン・シンガー・サージェント →
Bedouin Tent / メトロポリタン美術館
大きなテントが作る陰の中に、人々の青や白が浮かぶ。光の強さを、布と色の重なりから読む水彩です。

何が描かれているか

低く張られた大きなテントの下に、人々が座っています。茶色や緑を帯びた布が画面の上半分を覆い、その下では青や白、赤茶色の衣服が重なっています。右側の明るい布と、奥の深い陰の差が、入口の位置を示しています。
一九〇五〜一九〇六年に、白い紙へ水彩で描かれました。屋根の布が遠い空をほとんど隠し、見る側の視線をテントの内側へと導きます。

作品の見どころ

最初は、屋根の下の青い色を探してみてください。暗い場所にも色の変化があり、人物の肩や膝らしい形が見えてきます。明るい右の布から左へ視線を移すと、陰の深さを感じられます。
人物の輪郭りんかくは、すべてが細かく描かれているわけではありません。近くで見るとにじみや筆跡が目立ち、少し離れると、寄り合う人々と布の空間としてまとまります。

制作背景

上の布はゆるい波のようにたわみ、右にはそれを支える細い棒が見えます。屋根の大きな形を見てから、その下にいる人物の小さな形へ戻ってみましょう。
紙の中では、布の境目と衣服の色が人々の居場所を伝えます。一人ずつの表情や会話を想像しすぎず、明るさの異なる場所へ色を置いた画家の描き方をたどると、テントの広がりを読み取れます。

作品情報

材質・技法
水彩(白い平滑紙)
寸法
30.2 × 45.4
所蔵番号
50.130.44

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-10-01 確認)
画像:John Singer Sargent《ベドウィンのテント》/The Metropolitan Museum of Art, New York
画像の出典 / CC0(画像情報:2026-10-01 確認)
所蔵館が公開した個別画像のCC0表示と利用条件を確認しています。
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