1911年
55歳頃

カッラーラへ大理石を運び下ろす

画家 ジョン・シンガー・サージェント →
Bringing Down Marble from the Quarries to Carrara / メトロポリタン美術館
大きな石と小さな作業者が、長い綱でつながる。採石場の明るい岩から、人の仕事の規模を見ていきます。

何が描かれているか

白い岩が広がる斜面で、作業者が長い綱を扱っています。右手前には帽子をかぶった人が大きく描かれ、その先にも小さな人物が点在しています。中央には大きな石の塊があり、背後には切り立った岩の壁がそびえています。
一九一一年の油彩ゆさいで、舞台はイタリアのカッラーラの採石場です。切り出した大理石を、綱で斜面へ下ろす仕事を描いています。

作品の見どころ

手前の人物の腕から、長い綱を奥へ追ってみてください。綱の先にいる人々は小さく見え、石の塊がどれほど大きいのかを測る手がかりになります。
白い岩にも、黄色く光る面と灰色や青みのある面があります。角ばった石、ゆるく曲がる綱、体を傾かしける作業者で、形と方向が違います。それらを続けて見ると、斜面の中の動きが分かります。

制作背景

美術館の解説によれば、画家は現地で描いた作業者の多くの習作しゅうさくを、この作品へまとめました。目の前の一瞬をそのまま写すだけでなく、仕事の様子を一枚に組み立てています。
岩の白さが最初に目を引きますが、人の腕や足へ戻ると、石を動かす力も見えてきます。華やかな室内の肖像と比べれば、屋外の仕事を描くときにも、姿勢が大切な役割を果たしていると気づきます。

作品情報

材質・技法
油彩・カンヴァス
寸法
71.4 × 91.8
所蔵番号
17.97.1

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-10-01 確認)
画像:John Singer Sargent《カッラーラへ大理石を運び下ろす》/The Metropolitan Museum of Art, New York
画像の出典 / CC0(画像情報:2026-10-01 確認)
所蔵館が公開した個別画像のCC0表示と利用条件を確認しています。
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