何が描かれているか
白い服を着たボイト家の四姉妹が、広く暗い室内の別々の場所にいる。
最年少のジュリアは手前に座り、二人は奥へ下がり、最年長のフローレンスは右端で大きな壺のそばに立つ。四人は横一列ではなく、手前、中央、暗い奥へ段階的に配置される。左右の大きな壺と奥の戸口まで含めて見ると、家族肖像でありながら室内の深さが強く意識されている。
作品の見どころ
中央を空け、姉妹を均等に並べない構図が、同じ家族の近さと距離を同時に感じさせる。
白い服は手前ほど明るく、奥ほど暗がりへ溶ける。視線を奥へ移すと、室内そのものが人物と同じくらい重要だと分かる。最年少の少女の白い服は明るく、奥の姉たちは暗い背景に近づく。同じ白でも光の量が異なるため、人物の距離を輪郭線だけでなく明暗からも読み取れる。
制作背景
1882年、パリで暮らすアメリカ人のボイト家を描いた。所蔵館によれば、制作依頼の詳しい事情は分かっていない。
サージェントは当初この絵を《子どもたちの肖像》と題し、1882年12月に画商ジョルジュ・プティの展覧会へ出した。当初の題が《子どもたちの肖像》だったことからも、現在の家族名だけを説明の中心にしない方がよい。依頼の詳細は不明であり、姉妹の心理関係を構図から事実のように決めつけない。