何が描かれているか
庭の木陰で、三人の女性が過ごしています。中央の女性は画架に向かい、左の女性は大きな帽子をかぶり、右の女性は手を重ねて座っています。背後の濃い緑と、足元の明るい道が、人物の周りを包んでいます。
一九一二年、スペインのグラナダにあるヘネラリフェ庭園を描いた水彩です。中央で絵を描いているのは、画家の妹エミリーです。
作品の見どころ
左下から中央へ伸びる画架の線を見てください。正面から見た人物の体に斜めの形が重なり、絵を描く場所の近さを伝えます。
木陰の服にも青や紫、白が入っています。顔や帽子に置かれた明るい色と、周りの深い緑を比べると、葉の間を通る光が細かく変化しているように見えます。足元の短い筆跡も、道の表面を生き生きと見せます。
制作背景
左にいるのは画家で旅仲間のジェーン・ド・グレン、右はスペインの友人ドロレス・カルモナです。絵を描く身近な人と、そのそばで過ごす人々が一枚に収められています。
この作品には、水彩だけでなく、ろうクレヨンと鉛筆も用いられています。道の白い曲線や植物の色の境目を近くで見ると、滑らかな色の広がりと、細い線や途切れた跡を組み合わせた画面だと分かります。