1878年
22歳頃

漁へ向かう

画家 ジョン・シンガー・サージェント →
En route pour la pêche (Setting Out to Fish) / ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(ワシントン)
足元の水が空を映す。浜辺の働く人々を、歩く速さまで感じられるように描いた若い時期の作品です。

何が描かれているか

四人の女性と二人の子どもが、浅い水の残る砂浜を歩いています。女性たちの籠や頭を覆う布、子どもの裸足が、海辺で働く暮らしを伝えます。青い空と白い雲の下で、人々の衣服には深い青や赤が重なっています。
舞台はフランスのブルターニュ地方です。魚を集めに向かうこの場面は、二十二歳のサージェントが一八七八年のパリのサロンに出した作品でした。

作品の見どころ

まず、画面中央の人々の足元を見てください。砂の上の薄い水が、空や衣服の色を映しています。前へ出した足、立ち止まる子ども、後方から来る人々で、歩く速度に違いが生まれます。
浜辺は左へ広がり、遠くの船や右奥の灯とも台へ目を運びます。人物だけを追ったときと、低い水平線を追ったときで、絵の広さの感じ方も変わります。

制作背景

すばやく描いたような筆の跡が見えますが、美術館の解説によれば、画家は現地で多くの習作しゅうさくを作り、パリでこの絵を仕上げました。
手前の籠と遠くの小さな人影を比べると、細かく描く部分と短い筆で済ませる部分の違いが分かります。日常の動作を組み立てて、大きな展示用の絵にした仕事を見られます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
寸法
78.7 × 122.9 cm
所蔵番号
2014.79.32

出典・画像について

出典:NGA 作品記録(2026-10-01 確認)
画像:John Singer Sargent《漁へ向かう》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
画像の出典 / CC0(画像情報:2026-10-01 確認)
所蔵館が公開した個別画像のCC0表示と利用条件を確認しています。
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