1523〜1524年
37〜38歳頃(概算)

ルーコのピエタ(ルーコの祭壇画さいだんが)

画家 アンドレア・デル・サルト →
Deposizione (Pala di Luco) / ピッティ宮殿パラティーナ美術館、フィレンツェ
激しく叫ぶ人はいません。重なり合う手と、動きを止めた顔を通して、キリストを失った悲しみがゆっくり伝わります。

何が描かれているか

中央のマリアのそばに、命を失ったキリストの身体が横たわっています。聖人たちがその周囲へ集まり、右手前のマグダラのマリアは両手を顔の近くで合わせています。下には聖杯と聖体が置かれ、死を悼む場面と、礼拝で行われる聖餐が結びつけられています。

作品の見どころ

横へ長く伸びるキリストの身体を、周囲の人々が二つの斜めの流れをつくって囲んでいます。黄色、赤、桃色の衣をたどると、一人ひとりが互いを押しのけず、それぞれの場所で悲しんでいるようです。肩へ近づく手や、わずかに傾かしく顔。大きな身ぶりを抑えた分だけ、その小さな動きが胸に残ります。

制作背景

1523〜1524年、ルーコのカマルドリ会修道院しゅうどういんのために描かれました。所蔵館は、ペストを避けてムジェッロへ移った画家が、修道院長カテリーナ・デッラ・カーザから依頼を受けたと説明しています。作品は2023年に修復を終えて展示へ戻りました。悲しむ顔や手に加え、黄色や桃色、青の衣を結ぶ豊かな色彩にも目を向けられます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・板
所蔵
ピッティ宮殿パラティーナ美術館、フィレンツェ
目録番号
Palatina 1912 no. 58

出典・画像について

画像:Andrea del Sarto《ルーコのピエタ(ルーコの祭壇画)》/ルーコのピエタ(ルーコの祭壇画) — Andrea del Sarto / Sailko / CC BY 3.0
画像の出典 / CC BY 3.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-21 確認)
取得した画像の全範囲を保持。追加の切り出し・色補正・拡大補間なし。縮小派生も同じ全範囲です。掲載写真は2017年9月撮影で、2023年の修復前の状態です。本文の修復情報は撮影後の出来事を含みます。
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