カンヴァスでも普通の板でもなく、屋根瓦に描いた自画像。帽子と肩を簡潔に描きながら、振り向く顔には生々しい存在感があります。
何が描かれているか
暗い帽子と褐色の上着を身につけた画家が、肩越しに顔をこちらへ向けています。支持体は屋根瓦で、表面のひびや欠け、周囲の不規則な縁が今も見えます。顔を包む影と、白くのぞく襟が、簡素な背景の前で人物を浮かび上がらせます。
作品の見どころ
帽子や肩には大きな筆の動きが残り、頬では光と影が柔らかく移ります。顔の目立つところと衣の大きなまとまりで、筆の使い方を変えているのです。細部を均等に描き込まない分、振り向く顔が生き生きと見えます。なお、金具は保存のためのものです。亀裂とともに作品の現在の状態を示しており、絵に描かれた象徴ではありません。
制作背景
文化財目録は、ヴァザーリの記述にもとづく1528〜1529年頃の自画像として紹介しています。別の仕事の余った材料を使ったという話も、同じ伝記に伝わるものです。後世の逸話をそのまま画家の心境へ結びつけず、瓦という珍しい素材と、すばやく捉えたような顔の描写から、その仕事ぶりを眺められます。
出典・画像について
画像:Andrea del Sarto《自画像(屋根瓦に描かれた肖像)》/自画像(屋根瓦に描かれた肖像) — Andrea del Sarto / Francesco Bini / CC BY-SA 4.0
取得した画像の全範囲を保持。追加の切り出し・色補正・拡大補間なし。縮小派生も同じ全範囲です。屋根瓦を支持体とする自画像の全体。画家一覧でも顔だけの追加切り出しはしていません。配布ページのイタリア文化財に関する注意表示(ita-mibac)も記録。著作権ライセンスと、法域により適用される文化財の利用規定は別です。 表示では作品・支持体・枠の外側の撮影背景だけを輪郭に沿って透過しています。原画像の画素と色、作品の全場面は保持しています。輪郭を適用した派生表示にも同じCC BY-SA条件を適用します。
間違いを見つけたら、教えてください →実物を見に行く
まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。