1915年
25歳頃

妻エディットの肖像(立像)

画家 エゴン・シーレ →
Portrait of Edith (the artist's wife) / クンスト美術館デン・ハーグ
色とりどりの縞模様のドレスで正面に立つ妻。激しい裸体画とは違う、全身肖像の静かな構え。

何が描かれているか

妻エディットが、色とりどりの縞模様のドレスで正面に立つ。赤みのある髪は高くまとめられ、白い袖そでと襟が顔を囲む。両手は身体の脇へ下ろされ、足先まで画面に収まっている。
家具や室内の説明はなく、明るい背景が人物を包む。ドレスには緑、橙、紫などの細い縞が続くが、顔や手は淡い色で描かれ、衣服と肌の違いが大きい。

作品の見どころ

まず胸元から裾まで縞を追ってみよう。胴の部分では縦に続く線が、腰の下で扇のように広がる。帯の横線がそれを区切り、身体の形を衣服の模様が伝えている。
静かな立ち姿でも、指先や袖の縁は細かく折れ曲がる。《ヴァリーの肖像》の近い顔の構図こうずと比べると、ここでは全身と周囲の空間によって、見る側との距離が作られている。

制作背景

1915年、シーレがエディット・ハルムスと結婚した年の油彩ゆさい画。所蔵館は、徴兵後の病気休暇中にこの全身肖像を描いたと説明している。
館の記録では、ドレスはアトリエの縞のカーテンから彼女自身が仕立てたものという。絵では縞が装飾であると同時に身体の輪郭りんかくを支える。顔の表情だけで夫婦関係を断定せず、線と姿勢から静けさを見たい。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
クンスト美術館デン・ハーグ
目録番号
0331896

出典・画像について

画像:Egon Schiele《妻エディットの肖像(立像)》/Egon Schiele / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-10-04 確認)
原作品と忠実複製をPublic Domainと表示する個別配布画像です。国・地域により扱いは異なります。全景を縮小し、四辺と銘記を保持。色補正・切り取り・生成処理なし。
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