何が描かれているか
白馬の上で曲馬師が演技し、道化師と調教師が円形の舞台を囲む。右上の観客席は段ごとに人物が並ぶ。
画面手前の道化師は大きく切れ、鑑賞者を演技場のすぐ近くへ置く。白馬の背から曲馬師の身体、上へ伸びる鞭を追うと、円形舞台の動きが右上へ大きく跳ね上がる。
作品の見どころ
馬の背、鞭、舞台、曲馬師の身体が曲線を繰り返し、画面を時計回りに動かす。
明るい舞台と暗い観客席、座席の違いで、娯楽の場にある社会的な区分も見える。観客席は服装や席の高さで区切られ、同じ見世物を見る人々にも距離と階層があるように配置される。橙、黄、青を淡い地の上へ反復し、速い演技を明るく人工的な照明の色へまとめている。
制作背景
1891年のアンデパンダン展へ出品されたが、スーラの急死により未完成の部分を残す。
現在はオルセー美術館所蔵。完成作のように均一ではない表面を、制作途中の証拠として見る。未完成部分を均一に補った完成像として見ず、色点の密度や下地の違いから制作途中の状態を確かめたい。