何が描かれているか
細い木の幹が縦に並ぶ森の中を描く。人物はおらず、地面と葉が緑、黄、褐色の筆触で埋まる。
奥へ続く道を強く描かず、幹の反復が画面を平らな模様にも見せる。太さや間隔の異なる幹が手前から奥へ並び、人物がいなくても、目が森の中を移動する道筋を作る。
作品の見どころ
幹の垂直線と、葉や地面の小さな筆触を見比べる。形の輪郭より色の集まりで光を作る。
同じ緑を一色で塗らず、隣り合う黄や青で揺らしている。明るい黄緑と暗い青緑を隣に置くことで、葉の輪郭を細かく描かずに木漏れ日の揺れを感じさせる。画面の上端まで伸びる幹は途中で切れ、森が絵の外にも続く感覚を生み出している。
制作背景
1881年、スーラがポントベールに滞在した後、共同アトリエで仕上げたと考えられる。
現在はメトロポリタン美術館所蔵。館はこの森の描写を、後の《アニエールの水浴》《グランド・ジャット島》へつながるものと説明する。冬に共同アトリエで仕上げたという説明は「考えられる」範囲に保ち、現地で完成したと断定しない。