何が描かれているか
白い上着と暗いズボンの人物が、緑の中で腰を曲げて働く。左側には木の幹が立ち、人物の手は地面へ向かっている。顔の細部より、背中の丸みと、前へ伸びる身体の動きが目に入る。
《庭師》という題名を持つ、小さな木の板に描かれた油彩画である。都会の公園に集まる人々やサーカスの演者とは違い、ここで中心になるのは、日常の仕事をする一人の姿だ。
作品の見どころ
大きな緑、黄、青の筆触を近くで見てみたい。白い上着の中にも、影を示す青や暖かい色がある。後年の均整の取れた色点と比べると、筆を動かした方向と勢いがよく分かる。
木の垂直線と、屈んだ身体の斜めの線が組み合わされる。細かい動作の説明を描き込まず、明るい上着の大きな形によって、見る人の目を働く身体へ集めているように感じられる。
制作背景
1882〜1883年の作品。メトロポリタン美術館によれば、スーラは1881〜1884年に農村の労働者や風景を多く描き、ミレーなどの画家の土色の色調にも関心を持っていた。
同館は、この絵の明るい色に、印象派の技法やルードの色彩論への関心を読み取っている。点描が突然生まれたと考えず、筆触と色を試す初期の仕事から、後の大作につなげて見たい。