何が描かれているか
アトリエの中に、正面を向いて立つ裸婦、背を見せて座る裸婦、横向きに腰をかける裸婦が描かれる。床には衣服や靴、帽子などがあり、右の人物は脚の近くで身支度をしている。
左の壁には《グランド・ジャット島の日曜日の午後》の一部が描かれている。着衣の人々がいる公園の絵と、室内の裸婦が一枚の画面に並び、身体の見せ方や場所の違いを比較できる。
作品の見どころ
中央の立ち姿の縦線と、左右の座る身体の曲線を見比べたい。三つの向きが並ぶことで、身体の正面、背面、側面を一度に見る構成になる。モデルの個人名や、三人が同一人物かはここでは断定しない。
肌も壁も衣服も、小さな色点で組み立てられている。点描は木陰や水面だけに使う方法ではなく、室内の身体の厚みや明暗にも使える、と画面そのものが示す。
制作背景
1886〜1888年に制作され、1888年のアンデパンダン展で発表された。バーンズ財団は、点描は冷たく機械的で裸婦に向かない、という当時の批評に対する応答として、この作品を読む。
現在はバーンズ財団にある大きなカンヴァスで、掲載するのは目録番号BF811の作品である。身支度やポーズという身近な場面を描く一方、細かな物語は確定していない。背景の自作も含め、絵をつくる仕事を考える作品として見たい。