何が描かれているか
川辺の草地と木々、その向こうの低い建物を横長に描く。空が画面の半分近くを占める。
人物の物語ではなく、近郊の土地を色と水平線で整理した小さな風景である。低い岸辺の暗い帯、対岸の建物、広い空を順に見ると、少ない要素が水平に積み重なっている。空と水の明るさに対して手前の草地を濃く置き、鑑賞者が立つ岸と遠景との距離を作っている。
作品の見どころ
空、水、草で筆触の方向と密度が変わる。点描になる前の、色を分けて置く試みが見える。
近景を暗く、遠景を明るくして、少ない要素で奥行きを作る。近くでは筆触がばらばらに見えるが、少し離れると草地や水面のまとまりへ変わる見え方を試している。
制作背景
1878〜1879年頃の初期作。若いスーラがパリ近郊で風景を観察し、後の大画面へつながる色の扱いを試した。
現在はメトロポリタン美術館所蔵。館のOpen Access記録を作品情報と画像の基準にした。後の点描を完成形として当てはめず、色を分ける方法を探していた初期の風景として位置づけたい。