1909年
46歳頃

アヴィニョンの夕べ(教皇庁宮殿)

画家 ポール・シニャック →
Avignon, Evening (The Papal Palace) / オルセー美術館
川の向こうにアヴィニョンの教皇庁宮殿と町が見える。

何が描かれているか

川の向こうにアヴィニョンの教皇庁宮殿と町が見える。建物の塔は淡い夕空の前に立ち、水面は紫や青、橙の色を返す。港の船を近くから描く作品と違い、歴史ある町全体を対岸から眺める構図こうずだ。川が画面の下を広く占めるため、建物へ向かう前に水面の色をたどることになる。

作品の見どころ

宮殿の石壁は灰色一色でなく、桃色や黄の短い筆触によって光を帯びる。水面では縦の反射が細かく揺れ、上の建物とは違うリズムを作る。空、町、水の三つの帯を見比べると、色の粒の密度や向きが変わる。実物の建築の輪郭りんかくを確認するだけでなく、夕方の色が町全体をどう結び付けるかを味わいたい。

制作背景

オルセー美術館は1909年の油彩ゆさい画、所蔵番号RF 1977 323と記録する。画面には画家の署名と1909年の年記がある。同館の来歴によると、1912年に独立美術家展でフランス国家が画家から購入した。これは1900年制作の作品ではない。制作年と題名を所蔵館の記録に合わせ、似たアヴィニョン景と区別した。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
オルセー美術館

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Paul Signac《アヴィニョンの夕べ(教皇庁宮殿)》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark / Wikimedia Commons PD-Art
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