1886~1887年
23歳頃

食堂(作品152)

画家 ポール・シニャック →
The Dining Room, Opus 152 / クレラー=ミュラー美術館
食卓の両端に女性と年配の男性が座り、中央へ給仕の女性が手紙を運ぶ。

何が描かれているか

食卓の両端に女性と年配の男性が座り、中央へ給仕の女性が手紙を運ぶ。三人が同じ部屋にいても視線は交わらず、静かな食事の時間が広がる。カップ、皿、パン、新聞などの日用品が置かれ、人物の姿勢は動きを抑えている。題名の「作品152」はシニャックが付けた作品番号で、音楽の曲番号になぞらえたものだ。

作品の見どころ

顔や服、食器の周囲を近くで見ると、小さな色点や短い筆触が並んでいる。青と橙の組み合わせが特に目立ち、離れて見ると細かな点が一つの明るさにまとまる。給仕の立つ中央と、座る二人の間には距離があり、穏やかな室内に少し硬い空気も感じられる。ただし人物の気持ちを決めつけず、配置と色の効果を確かめたい。

制作背景

クレラー=ミュラー美術館は1886~87年の油彩ゆさい画、所蔵番号KM 106.849と記録する。同館は、1884年にスーラと出会ったシニャックが色彩理論と点描を試した初期の例と説明する。絵の具をすべてパレットで混ぜず、異なる色を画面に隣り合わせる方法が、食堂という身近な主題に使われた。後の港や海の絵と比べると、色の置き方がどう広がったか分かる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
クレラー=ミュラー美術館

出典・画像について

画像:Paul Signac《食堂(作品152)》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark / Wikimedia Commons PD-Art
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