1897~1898年
34歳頃

サン=トロペの港(多色刷り版画はんが)

画家 ポール・シニャック →
Saint-Tropez: The Port / クリーブランド美術館
帆船が並ぶサン=トロペの港で、教会の塔が家並みの上に立つ。

何が描かれているか

帆船が並ぶサン=トロペの港で、教会の塔が家並みの上に立つ。水面には船の影が縦に伸び、空には雲が大きく広がる。港の人々より船、塔、反射が主役となり、場所の形を少ない要素で伝える。1894年の《浮標》と同じく版画だが、こちらは塔を中心にした縦長の構図こうずを使い、別の港の見え方を作っている。

作品の見どころ

版画の色は青、青灰、赤、桃色、黄、緑の六色を重ねたものだと所蔵館は説明する。小さな点は油絵の筆触に見えても、実際には刷りによって作られる。船の帆は明るい紙の色を残し、周囲の細かな点がその白を際立たせる。建物、水、空へ視線を動かすと、同じ印刷技法で質感を変えていることが分かる。

制作背景

クリーブランド美術館は1897~98年の多色刷りリトグラフ、所蔵番号1953.346と記録する。同館は点描を版画に移した例と説明し、画像をオープンアクセスで公開する。港の油彩ゆさい作品と題名が近くても、これを同じ作品の写真として扱わず、版画そのものの表現として紹介したい。

作品情報

材質・技法
多色刷りリトグラフ
所蔵
クリーブランド美術館

出典・画像について

出典:クリーブランド美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Paul Signac《サン=トロペの港(多色刷り版画)》/Wikimedia Commons / CC0 1.0 / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
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