1906年
43歳頃

サン=トロペ(水彩)

画家 ポール・シニャック →
St Tropez / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
港に停泊する帆船が幾本ものマストを立て、奥に低い建物と海が見える。

何が描かれているか

港に停泊する帆船が幾本ものマストを立て、奥に低い建物と海が見える。建物や船の線は細く、水と空は紙の白さを残したまま淡く彩られている。厚い油絵の具で仕上げた大画面とは違い、旅先で目にした船の配置や光を手早く捉える水彩だ。帆船が密集していても、明るい余白があるため画面は軽やかに感じられる。

作品の見どころ

青、黄、橙の色はにじみや筆の跡を残し、塗りつぶしていない部分が光として働く。細いチョークの線で形を支えながら、水彩と不透明なグアッシュを重ねる。手前の船から港の奥へ視線を動かすと、細部を省く場所と描き込む場所の違いが分かる。油彩ゆさいの点描と比べ、同じ画家が速さの違う方法を使い分けたことも見どころだ。

制作背景

ワシントン・ナショナル・ギャラリーは1906年の水彩とグアッシュ、黒チョークを用いた紙作品、所蔵番号2011.60.16と記録する。画面左下には地名、右下には署名と1906年の年記がある。同館は画像をパブリックドメインとして公開している。地名だけの題名なので、同じ港を描く別作品と混同しないよう技法と所蔵先を添えた。

作品情報

材質・技法
紙に水彩・グアッシュ、黒チョーク
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー

出典・画像について

画像:Paul Signac《サン=トロペ(水彩)》/Wikimedia Commons / CC0 1.0 / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
CommonsのCC0表示を確認。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

世界でいちばん素敵な西洋美術の教室 印象派編
永井龍之介 監修 / 三才ブックス
印象派からスーラ、シニャックの新印象派まで、初心者向けにQ&Aで解説する本。
楽天ブックスで見る →