1315〜1321年
年齢不詳

マエスタ

画家 シモーネ・マルティーニ
Maestà / シエナ市立美術館
聖母子せいぼしを中心に、シエナの人々を守る天上の宮廷を描いた。

何が描かれているか

大きな天蓋の下に聖母子が座り、その周りへ聖人と天使が集まる。人物は一列に並ぶだけでなく、前後に重なり、玉座を囲む宮廷のように見える。中央の聖母はシエナの守護者として描かれた。
天蓋の布を支える細い柱や、足元へ続く人物の配置に目を向けると、金地の中にも場所の広がりがある。

作品の見どころ

色を塗った漆喰だけでなく、水晶、ガラス、羊皮紙、金属箔なども使われた。現在の画面を単なる平面の絵として見ると、この素材の変化を見落とす。光の当たり方によって、聖母を囲む豪華さが変わる。
人物の姿勢は静かでも、目線や手の向きには違いがある。聖母を見つめる者、鑑賞者へ顔を向ける者が交じり、見る人もこの集まりに迎えられる。

制作背景

シエナ市立美術館の記録によると、壁画は1315年に完成し、1321年まで手が加えられた。現在もパラッツォ・プッブリコの「世界地図の間」にあり、市政の行われた建物の中に聖母の像が置かれた。
個人が近くで拝む小さな板絵と異なり、多くの人が集まる公共の部屋に向けた作品である。宗教的な守護と都市の自画像のような意味が重なり、シエナの政治と絵画が結びつく場になった。

作品情報

材質・技法
フレスコ・装飾材、壁
所蔵
シエナ市立美術館
位置づけ
聖母子を中心に、シエナの人々を守る天上の宮廷を描いた。

出典・画像について

出典:museocivico.comune.siena.it 公式記録2026-09-23 確認)
画像:Simone Martiniマエスタ》/マエスタ — Simone Martini / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-23 確認)
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