何が描かれているか
中央の聖母が幼子を抱き、その左右に聖人たちが並んでいます。人物は一枚の広い空間に集まるのではなく、金色の枠で分かれた板の中に描かれています。複数の板を組み合わせた祭壇画です。
大きな人物の上には小さな人物が並び、頂部には三角形の区画が続きます。下端にも小さな絵が横一列に並びます。中央を高くした形が、まず聖母子へ目を引き寄せます。
作品の見どころ
金色の背景が全体をつなぐ一方、青、赤、黒の衣が人物ごとの違いを作っています。聖母の傾けた顔と幼子の動きは、正面を向く聖人たちの静けさと比べてみるとよく分かります。
細かな枠の模様や光輪も、絵の見どころです。大きな顔から下段の小さな人物へ近づくように眺めると、遠くから見る全体の形と、近くで読む細部の両方を楽しめます。
制作背景
イタリアの国立目録では1319〜1321年の制作とされています。もとはピサのサンタ・カテリーナ聖堂にあった作品で、七つの主要部分と下段の七枚から構成されています。
後に板は分散しましたが、1949年に修復を経て美術館で組み直されました。今ある枠の細部には失われたり置き換わったりした部分もあり、制作当初の姿がそのまま残るわけではありません。