縦長の画面に立つ教会を、夕方の光と大きな影で見せる。
何が描かれているか
教会の正面と側面が、縦長の画面いっぱいに立ち上がる。上部の石壁は明るく、下部には青紫の大きな影が広がる。屋根や塔の頂は空へ向かって細くなり、足元には人々と小さな建物が見える。空、教会、広場という三つの場所を比べると、建物が町の中でどれほど大きく見えるかが分かる。
作品の見どころ
石壁の白や黄みと、影の紫が隣り合うところを見てみたい。同じ壁でも、光の当たり方によって色が変わっている。短い筆の跡は壁や屋根の面に沿って重なり、硬い建物に細かな揺れを与える。塔の丸みから窓のくぼみへと目を移すと、細部を描きながら建物全体のまとまりを保つ方法が見えてくる。
制作背景
1894年の教会連作の一つ。プティ・パレは、シスレーがモレの広場に面する家の上階から制作したと説明する。同じ教会を繰り返し描くことで、時間による壁の色や影の違いを探った。1893年のルーアン所蔵作と並べて、画面の縦横、空の広さ、屋根の位置を比べると、同じ対象から別の眺めが生まれることも分かる。
出典・画像について
画像:Alfred Sisley《モレの教会、夕方》/Paris Musées / Petit Palais — CC0 1.0
CC0 1.0。作品外の額縁・撮影余白のみ除去。紙の地色・文字・原作品の全景を保持。
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