1878年
38〜39歳頃

ヴヌー=ナドンの初雪

画家 アルフレッド・シスレー
First Snow at Veneux-Nadon / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
積もり始めた雪を、青、桃色、緑を含む淡い色で描く。冬景色を白一色にせず、空気の色として見せた。

何が描かれているか

雪が薄く積もった畑と道の向こうに、農家が並ぶ。
木の枝と歩く人々が、淡い空の下に小さく置かれる。手前の地面には雪の白と土や草の色がまだらに残り、降り始めの状態が表される。遠くの人影と家々は小さく、冬の畑の広さを測る目印になる。画面右へ続く道には雪の切れ目があり、そこを歩く人影が家並みの方向へ視線を導く。雪に覆われていない部分も残るため、季節が移る途中の景色に見える。

作品の見どころ

雪を白だけでなく、青、桃色、緑を含む色面として描く。
低い土地と広い空の比率が、冬の空気と距離を強く感じさせる。雪の青い影、淡い桃色、雲の灰色を見比べると、白一色ではない冬の光が分かる。枝を広げる裸木の暗い線が、柔らかな地面と空を引き締めている。

制作背景

1878年、ヴヌー=ナドンの初雪を描いた。
現在はワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵。題名の「初雪」は積雪が深い冬景色ではなく、土地の色がまだ見える瞬間を示す。日常の道と畑を、季節と天候によって変化する場所として捉えた作品である。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1983.98.1

出典・画像について

画像:Alfred Sisleyヴヌー=ナドンの初雪》/ヴヌー=ナドンの初雪 — Alfred Sisley / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-12 確認)
CC0/Open Accessとして提供された画像です。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

印象派に恋して―テーマから紐解く、光と色彩の魔法―
佐藤 晃子 著 / ナツメ社
印象派の基礎を一問一答と六つのテーマで学びながら、シスレー、モリゾ、カサットを含む画家たちの作品と人物像をたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →