茶色い岩と深い緑の木々から、初期のシスレーの風景づくりを見る。
何が描かれているか
岩の広がる地面の向こうに、深い緑の木々が帯のように並ぶ。空は高く、画面の中央付近には小さな人物が二人いる。近くの岩、木立、空という横の層が重なり、広い風景をまとめている。人物を大きく描かず、地面の凹凸や木々のまとまりを中心に見せる、初期の風景画だ。
作品の見どころ
後の明るい川景色と比べると、茶色、緑、黄土色の重さが目立つ。手前の岩は視線をいったん止め、奥の木々の間に見える明るい場所へと導く。葉を一枚ずつ数えるより、木立の大きな形と地面の明暗を比べてみたい。青い空が、暗い緑のかたまりを引き立てる関係も見えてくる。遠くに描かれた二人を探すと、木々の大きさもつかみやすい。
制作背景
1860年代初め、シスレーはフォンテーヌブローの森やバルビゾンで自然を前に制作した。所蔵館は、この絵の茶や緑を、先行する風景画家ルソーやクールベらの色づかいと結びつけている。後の印象派の作品だけでは見えにくい出発点を知る一作。現行の題名は所蔵館の記録に合わせた。
出典・画像について
画像:Alfred Sisley《フォンテーヌブローの森のはずれ》/Paris Musées / Petit Palais — CC0 1.0
CC0 1.0。作品外の額縁・撮影余白のみ除去。紙の地色・文字・原作品の全景を保持。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
印象派に恋して―テーマから紐解く、光と色彩の魔法―
佐藤 晃子 著 / ナツメ社
印象派の基礎を一問一答と六つのテーマで学びながら、シスレー、モリゾ、カサットを含む画家たちの作品と人物像をたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →