1892年
52〜53歳頃

ロワン運河

画家 アルフレッド・シスレー →
Le Canal du Loing / オルセー美術館
並ぶ木の幹の間から、運河と対岸の家並みを見渡す。

何が描かれているか

手前の道沿いに、細く背の高い木々が並んでいる。幹の間から運河が見え、向こう岸には家や木立が続く。葉の少ない枝は明るい空へ広がり、地面には落ち葉のような細かな色が重なる。運河そのものを画面の中央へ大きく置くのではなく、木々を通して水辺を眺める構図こうずになっている。

作品の見どころ

繰り返される木の幹が、画面に縦のリズムをつくる。その間を横切る水面や対岸の線を追うと、近い木と遠い家の位置関係が分かる。空の淡い青と地面の茶や緑は、強い輪郭りんかくを使わずに距離を感じさせる。運河の曲がりや道の奥行きも確かめながら、木々のすき間ごとに違う眺めが見えるところを楽しみたい。

制作背景

1892年に制作された作品。オルセー美術館の解説は、シスレーが同年の手紙で、空を風景全体の重要な部分とし、そこから画面を組み立てると述べたことを紹介する。本作でも、枝の向こうに広がる空が明るさを決めている。水辺の作品を見比べるとき、川の色だけでなく空の色にも注目すると、絵の違いをつかみやすい。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
寸法
73.5 × 92.5 cm
所蔵
オルセー美術館
目録番号
INV20723

出典・画像について

画像:Alfred Sisley《ロワン運河》/Alfred Sisley / Wikimedia Commons — Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / Commons個別ファイル(画像情報:2026-10-01 確認)
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