ペナースの崖、夕方、干潮
画家 アルフレッド・シスレー →The Cliff at Penarth, evening, low tide / ウェールズ国立博物館(カーディフ)
引いた潮が見せる岩の層と、夕方の柔らかな海の光を描く。
何が描かれているか
高い場所から海岸を見下ろし、右側の崖に沿って遠くへ視線が進む。潮の引いた浜には岩の層が現れ、薄い青や紫、桃色が重なる。崖の上には草木が茂り、左には広い海と淡い空が続く。波を大きな動きとして描くのではなく、岸辺の複雑な形と、海の静かな広がりを組み合わせている。
作品の見どころ
右手前の濃い緑から、浜の青紫、遠い海の淡い色へと目を移してみたい。近くの崖は筆の跡が細かく重なり、遠い水面は柔らかな水平の帯になる。海岸線の曲がりが遠近を示し、岩の層は横へ広がる動きをつくる。影を黒く塗らず、紫や青の色として見せているところに、夕方の光の違いが表れている。
制作背景
1897年夏、シスレーは南ウェールズに滞在し、ペナースやラングランド湾で海景を描いた。本作はペナースの崖から南へ続く海岸の眺めで、干潮時の夕方を題材にしている。川景色を多く描いた画家が、海岸でも空と水と地面の関係を探った一作。同じ旅で描いたストア岩と比べると、海を見る高さや距離の違いが分かる。
出典・画像について
画像:Alfred Sisley《ペナースの崖、夕方、干潮》/Amgueddfa Cymru – Museum Wales — CC0 1.0
CC0 1.0。作品全景を保持。等比縮小のみ。
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