旗がはためくテムズ川で、競走の日の水面と人々のにぎわいを描く。
何が描かれているか
川沿いに集まった人々の上で、大きな旗が風にはためく。水面には細長いボートが並び、岸辺や建物、緑の木々が見える。題名のレガッタは、ボートなどが競い合う水上の競走のこと。ここでは競技者一人の姿を詳しく追うより、川全体に広がる催しのにぎわいが描かれている。
作品の見どころ
斜めに垂れたり、ふくらんだりする旗の形が、画面に動きをつくっている。赤や青、白の旗と、青緑の水面や木立を見比べると、色の強弱が分かりやすい。水には短い筆の跡が重なり、離れて見ると細かな反射としてまとまる。人々も小さな色の集まりとなり、遠近の違いを示している。旗の間隔や向きに目を向けると、風の動きも感じられる。
制作背景
1874年の作品で、イギリスのモールジーの水辺を題材にしている。シスレーの川の絵では、橋や岸辺、日々の暮らしがよく登場する。本作ではそこに旗や競走が加わり、同じ水辺でも特別な一日の表情を見せる。静かな川景色と並べると、広い空間を保ちながら人の活動を描く方法を比べられる。
出典・画像について
画像:Alfred Sisley《モールジーのレガッタ(ボート競走)》/Alfred Sisley / Wikimedia Commons — Public Domain Mark 1.0
CommonsのPublic Domain表示に基づく忠実複製です。複製画像の扱いには国・地域差があります。
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