1897年
57〜58歳頃

ストア岩、レディーズ・コーヴ、夕方

画家 アルフレッド・シスレー →
Storr Rock, Lady's Cove, le soir / ウェールズ国立博物館(カーディフ)
干潮の浜に現れる大きな岩を、夕方の光と冷たい影で捉える。

何が描かれているか

浜の中央に、大きく角張った岩がそびえる。岩の周りには砂浜や低い岩が広がり、その向こうに青緑の海と明るい空が続く。手前の斜面は影となり、岩の上や浜の一部には光が当たる。離れた海岸を高い場所から見るペナースの絵とは違い、ここでは近くに立つ岩の量感が中心になっている。

作品の見どころ

岩の面は一様な灰色ではなく、光の当たるところに黄み、陰になるところに青紫や濃い緑が見える。左右の低い岩を比べると、光の方向もつかみやすい。海と空には細かな明るい筆の跡が重なり、硬い岩と違う動きを見せる。岩の輪郭りんかくだけでなく、明暗の分かれ方を見ると、表面の凹凸を感じ取れる。

制作背景

1897年、南ウェールズのラングランド湾に滞在した時期の作品。所蔵館は、レディーズ・コーヴのストア岩を、夕方の干潮時に描いたと解説する。潮が引くと岩の周囲が広く現れ、潮位の違いが構図こうずにも関わる。シスレーが同じ場所の光や天候を追っていたことを、川辺や教会の連作れんさくとつなげて見るためにも大切な海景だ。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
寸法
65.5 × 81.5 cm
所蔵
ウェールズ国立博物館(カーディフ)
目録番号
NMWA26362

出典・画像について

画像:Alfred Sisley《ストア岩、レディーズ・コーヴ、夕方》/Amgueddfa Cymru – Museum Wales — CC0 1.0
画像の出典 / CC0 / Commons個別ファイル(画像情報:2026-10-01 確認)
CC0 1.0。作品全景を保持。等比縮小のみ。
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