セビーリャ、アルカサルの庭園の一角
画家 ホアキン・ソローリャ →Corner of the Garden, Alcazar, Sevilla / J・ポール・ゲティ美術館
青い空へ伸びる木と、くっきりした生け垣。海辺の人々を描くソローリャが、庭の形と強い日差しに向き合います。
何が描かれているか
青い空の下、セビーリャのアルカサルの庭に大きな木が立つ。手前には低い生け垣と階段、奥には白い壁があり、人物は描かれていない。海辺の賑わいとは違う、静かな庭の一角が縦長の画面に収まる。
木の暗い葉と明るい空、白い壁が大きな色のまとまりを作る。日なたと日陰の境目を追ってみたい。植物と建物だけでも、光を浴びる場所の空気が感じられる。
作品の見どころ
木の幹は上へ伸び、生け垣の縁や階段は斜めに奥へ進む。まっすぐな建築の線と、不規則に広がる枝葉を比べると、庭が自然と人工の形を組み合わせた場所であることが見えてくる。
日陰も一様な黒ではない。生け垣には青みのある緑や黄緑、地面には暖かい色と冷たい色が並ぶ。色を一つずつ見てから全体に戻ると、強い日差しが庭の輪郭をどう際立たせるか分かる。
制作背景
1910年、ソローリャはセビーリャを再訪し、庭園や都市の風景を描いた。ゲティ美術館は、この作品が光の揺れる反射より、形の幾何学と南スペインの明るい太陽に注目していると説明する。
同じアルカサルを描いた別の作品と混同せず、この縦長の構図で階段、生け垣、木が作る方向を見たい。光を見る画家の別の仕事を知る一枚だ。
出典・画像について
画像:Joaquín Sorolla《セビーリャ、アルカサルの庭園の一角》/セビーリャ、アルカサルの庭園の一角 — Joaquín Sorolla / J. Paul Getty Museum
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