1919年
55〜56歳頃

スペインの情景:アヤモンテ、マグロ漁

画家 ホアキン・ソローリャ →
Vision of Spain: Ayamonte, La pesca del atún / ヒスパニック・ソサエティ・オブ・アメリカ(ニューヨーク)
日よけの下で魚を扱う人々。白い服も青い影も、港の仕事を描く大きな絵の中では、光を表す多彩な色になります。

何が描かれているか

アヤモンテの港の仕事を描いた大きな油彩ゆさい画。日よけの下に男性たちが集まり、手前には大きな魚が並ぶ。船や帆柱、奥の明るい水面まで、狭い作業場の向こうに港の広がりが続いている。
中央の前かがみの人物、左の働く人、右の白い服の集まりで、身ぶりが変化する。配置を追うと、働く集団を一つの場面として組み立てていることが分かる。

作品の見どころ

上を覆う日よけは暖かい黄みを帯び、その下の白い服には青や紫の影が見える。白を真っ白一色で描くのではなく、日差しと影で変わる色として扱っている。
帆柱や縄が画面を細かく横切り、人々の間に奥行きを作る。海水浴の絵とは違い、ここでは働く身体と道具、魚が近い距離で重なる。海が、暮らしの仕事を支える場所として現れる。

制作背景

1919年に完成した《スペインの情景》の最後の画面。ハンティントンとの1911年の契約から生まれ、地方の衣装や文化を描いた油彩14枚の連作れんさくで、ニューヨークのヒスパニック・ソサエティが所蔵する。
連作が設置されたのは画家の死後の1926年だった。スペインのすべてを網羅する客観的な記録と考えるより、画家が選んだ地方の場面として見たい。《カスティーリャ、パンの祭り》とも見比べたい。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ヒスパニック・ソサエティ・オブ・アメリカ(ニューヨーク)
目録番号
A1812(Commons掲載目録番号)
位置づけ
地方文化の連作と漁の集団労働を補う

出典・画像について

画像:Joaquín Sorolla《スペインの情景:アヤモンテ、マグロ漁》/スペインの情景:アヤモンテ、マグロ漁 — Joaquín Sorolla / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-10-08 確認)
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この画家について本で読む

Joaquín Sorolla: Painter of Light
Micol Forti、Consuelo Luca de Tena 編 / Skira Editore
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