何が描かれているか
白い服の二人が、海辺を並んで歩く。画家の妻クロティルデと娘マリアである。風は大きな帽子や薄い布を押し、衣服の裾を動かす。背後に海はあるが、水平線はあまり目立たない。まず二人の向きを追い、次に足元の砂へ目を下ろすと、風の中を歩く瞬間を切り取った構図だと分かる。
作品の見どころ
画面の上で帽子の一部が切れ、人物が枠の外へ続くように見える。写真を思わせる切り取り方だが、白い衣服には青や薄紫の影、砂には温かな色が重なる。風でふくらむ布と平らな浜辺の対比も大きい。二人を正面に並べた記念写真ではなく、歩いている途中に出会ったような近さが、この絵の新しさを作る。
制作背景
ソローリャ美術館は1909年作、縦205センチ・横200センチの大作と記録する。画家はニューヨークでの展覧会から帰国した年、家族とバレンシアの海辺へ行き、よく知られる浜辺の絵を数多く描いた。同館は帽子を切る構図と衣服を動かす風を作品の特徴として説明する。屋外の明るさを家族の姿と結びつけた代表作である。
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この画家について本で読む
Joaquín Sorolla: Painter of Light
Micol Forti、Consuelo Luca de Tena 編 / Skira Editore
ソローリャの画業と光の表現を追う展覧会図録。英語の洋書です。
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