海辺で黒い服の修道士が子どもたちを水へ導いている。
何が描かれているか
海辺で黒い服の修道士が子どもたちを水へ導いている。裸の子どもたちには歩くのが難しそうな姿もあり、明るい浜辺は楽しい遊び場として描かれていない。中央の黒衣を境に、手前の子どもと沖の子どもたちへ視線が分かれる。画家は海の光を使いながら、助けを必要とする人々の現実にも目を向けた。
作品の見どころ
海は青く輝き、砂浜には長い影が落ちる。しかし人物の身体の動きはそろわず、それぞれが異なる仕方で水へ向かう。修道士の黒い縦の形は、浜辺いっぱいに広がる子どもたちをまとめる目印になる。細かな表情だけに頼らず、光の中に置かれた姿勢と距離で場面の重さを伝える。先の《それでも魚は高いという!》とも異なる、屋外の社会的な題材である。
制作背景
1899年の作品で、1900年のパリ万国博覧会でグランプリを受けた。プラド美術館はバンカハ財団の所蔵品として紹介している。後年の海辺の子どもを描いた明るい作品と混同しないようにしたい。ここでの海水浴は娯楽を示すだけではなく、支援と介助が必要な子どもたちの場面を伝えている。
出典・画像について
画像:Joaquín Sorolla《悲しき遺産》/Wikimedia Commons
Wikimedia Commons。Public Domain Mark(忠実な二次元複製。法域による留保あり)
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この画家について本で読む
Joaquín Sorolla: Painter of Light
Micol Forti、Consuelo Luca de Tena 編 / Skira Editore
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