水をワインに変える奇跡は、宴会の奥で起きている。
何が描かれているか
豪華な階段のある建物で、大勢の客が飲食を楽しんでいます。階段の下には、酔った男を家へ帰らせようとする女もいます。聖書の物語の絵ですが、まず目を引くのは、ふだんの酒場の絵に通じる人間くさい振る舞いです。
作品の見どころ
題材は、キリストが婚礼で水をワインに変えた「カナの婚宴」です。ところが奇跡は、絵の中では小さく扱われています。オレンジ色の服の青年が泉を示し、キリストの方を見る姿が、宴会と物語の核心をつなぎます。館はここに、酒を節度を持って楽しむという意味を読んでいます。
制作背景
全体の構図には、ラファエロの《アテネの学堂》をもじった面もあると館は説明しています。荘重な名作の形を借りながら、人々の振る舞いを身近に引き寄せています。風俗画と聖書画を別々の仕事とせず、同じ物語の力で描けた画家だと分かる作品です。
出典・画像について
画像:Jan Steen《カナの婚宴》/カナの婚宴 — Jan Steen / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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