食前に祈る農家の家族
画家 ヤン・ステーン →A Peasant Family at Meal-time (Grace before Meat) / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
騒がしい家庭ばかりではない。少ない食事の前にも、小さな物語がある。
何が描かれているか
薄暗い部屋で、女の子が手を合わせています。母親は食事を用意し、父親はパンを切り、後ろの男の子はこちらを見ています。着飾った宴会の人々と違い、料理も家具もつつましく、食卓の前の短い時間が静かに描かれています。
作品の見どころ
床のおもちゃは、靴の木底を利用した小さな船です。家族の暮らしぶりを、こうした物がそっと伝えます。母の白い被り物と袖、子どもの明るい顔を追っていくと、大きな事件がなくても、光の当て方と手の動きだけで絵を見続けられることが分かります。
制作背景
当時、食卓は子どもに信仰や行儀を教える場でもありました。ただし館は、床で器をなめる犬や子どもの視線には、別の読み方もあるとしています。立派な家庭の見本と受け取るか、教えが届いているかを疑うか。ステーンは、静かな場面でも答えを一つに絞っていません。
出典・画像について
画像:Jan Steen《食前に祈る農家の家族》/食前に祈る農家の家族 — Jan Steen / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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