不摂生の報い
画家 ヤン・ステーン →The Effects of Intemperance / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
母親が眠る間に、子どもは財布へ、豚はバラへ近づいている。
何が描かれているか
女が椅子で眠り込み、そのそばで小さな男の子が財布へ手を入れています。子どもたちは猫に食べ物を、オウムには酒を与え、豚にはバラをやっています。家を取り仕切るはずの大人が動かなくなると、物の使い道も、人の役割もひっくり返ってしまいます。
作品の見どころ
豚にバラをやる場面は、日本語の「豚に真珠」に通じることわざを踏まえています。頭上の籠には、鞭や松葉杖などが入り、処罰や困窮を予告すると館は説明しています。今起きている悪ふざけと、まだ起きていない結果を、一枚の中で見せています。
制作背景
教訓を解くだけでは惜しい絵です。籠の編み目、鳥の羽、へこんだ金属の酒器、服の柔らかい毛皮には、それぞれ違う描き方があります。混乱した暮らしを題材にしながら、絵そのものはよく考えて組み立てられています。ステーンの笑いが、確かな技術に支えられていることが分かります。
出典・画像について
画像:Jan Steen《不摂生の報い》/不摂生の報い — Jan Steen / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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