脱ぎかけの靴下と膝の跡。小さな動作から、寝る前の時間が見える。
何が描かれているか
女が寝台の端に腰を下ろし、片足の靴下を脱いでいます。膝のすぐ下には、靴下留めの跡まで描かれています。寝台には小犬が丸くなり、床には履物と便器が置かれています。大勢が騒ぐステーンの絵とは違い、私的な時間へそっと近づく作品です。
作品の見どころ
毛皮の縁取りのある上着と、明るい脚の肌、白い布を見比べてみてください。柔らかさや温度が違うように感じられます。物が少ない小さな部屋だからこそ、靴下を引く手と、そこへ光の当たる加減がよく見えてきます。
制作背景
この絵は、後の人々の好みによって姿を変えられたことがあります。所蔵館によれば、かつては太腿を隠す下着が上から描き加えられていました。現在見える脚は、その加筆を取り除いた状態です。絵に何を見せてよいと考えるかが、時代によって変わったことも伝えています。
出典・画像について
画像:Jan Steen《身支度をする女》/身支度をする女 — Jan Steen / Rijksmuseum / Public Domain Mark 1.0
全景の配布画像を比例縮小して使用。色補正や作品内容の切り取りはしていません。
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